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長距離ドライバーの悲哀(2005.06.11)
玄耕庵日乗』の素楽でございます。昨日「書きまくる」と宣言したにも関わらず、過去記事でお茶を濁して申し訳ないのですが・・・。4年前に書いた駄文です。ご笑納下さい。


NHKスペシャル『トラック・列島3万キロ 時間を追う男たち』を見る。『放送文化基金賞 テレビドキュメンタリー番組賞』受賞記念アンコール放送らしい。ふ~ん。去年、本放送後の再放送の予定が急遽中止になったいわくつきの1本。どこからか圧力があったのか?
「日本経済の“血液”として、物流の9割を担ってきたトラック業界。いま時代の大きな変化の波にさらされている。「時間指定」や「産地直送」など、企業や消費者から“より早く”“より安く”を求められる一方、相次ぐ事故の影響により、大型トラックに対しては時速90kmのスピード制限装置着用が義務づけられた。「スピード」と「安全」のはざまで、大型トラックのドライバーたちは、葛藤を続けている。睡眠時間をぎりぎりまで削り、到着時間を“追う”男たち。故郷を一か月近くも離れ、全国各地を転々とする男たち・・・。
 撮影チームは3月、トラック業界の現場を見つめるため、神奈川県にある長距離ドライバーのための休息施設“トラックの港”で取材を開始した。そして、そこで54歳の一人の長距離ドライバーと出会い、トラックに同乗して取材の旅へと出た。旅からかいま見えてきたのは、スピードや効率を求める一方で、大切なものを失い続ける現代の姿だった。
これは、日本列島3万kmを走りながら見つめた、現代の“トラック野郎”たちの記録である。」

舞台となった長崎の運送会社では「安全輸送」を謳い文句にし顧客獲得を図る。
「延着はできない、スピードは出せない、あとは自分の休憩時間を削るしかない。」
飯を喰いながら、時には小便をしながら、ハンドルを握る。信号待ちの間に僅かに目を瞑る。
ドライバーの仕事は運転だけではない。荷物の手積み、手下ろしもある。
「安全輸送と言われて、時間は制限されて、どぎゃんしたらええかわからんとですよ」
「もう延着してもええと思う時がありますよ。給料なんていい。もうここで寝せてくれ、っていうね。家族を犠牲にしてまで365日車の中ですからね、結局、なんのために走っとるかわからん。」

長崎の事務所、課長がドライバー達にハッパをかける。。「雪でも台風でも延着は許されん。でも制限速度は守って貰わんと、これからはもう仕事ないけんね。」
以前延着のため取引を停止されたメーカーからの、2年ぶりの仕事。高速代もある程度出る。千葉から大阪まで原材料の輸送。所要時間は8時間、持ち時間は9時間、1時間の猶予。しかし都内を抜けるのに渋滞につかまれば・・・。遅れれば工場のラインは止まり大損害が発生する。0時千葉出発。ゴールデンウィークの真っ只中、東名を走るか、中央を走るか、どちらの渋滞が短いか・・・長年の勘を頼りに道を選択する54歳ベテランドライバー。年収は約300万円。時間に追われる毎日で胃を患い2/3を切除した。家に帰ることもままならず30代で離婚、男手ひとつで子供4人を育てた。参観日も卒業式も出てやれない。娘の婚約者に会う時間さえままならない。運転席の、たった一度、家族5人で行った旅行の写真。もう一度5人で旅行に行くのがささやかな夢・・・。
夜も明け始めた5時、中央道の山道を90km/hをキープするためアクセルを踏み続ける右足は痺れて感覚がなくなってくる。しきりに右手で太腿のあたりを揉み込む・・・。
_________________________________________
私の微々たる就業経験はトラックとともにあった。最初はおっかなかったドライバー達も、すぐに好きになった。職場から家までトラックに乗せてもらったことがある。あの目線の高さは気持ちが良かった。馴染みになったドライバーの家に旅行がてら泊めてもらったこともある。色んなドライバーがいるが、皆ニオイは同じだ。いい人が多かった。一緒に煙草を吸いながら話をするのが好きだった。色んな荷の話を聞いた。ちょっとした愚痴を聞いて貰った。同じ職場の人間より、心安かった。毎日飲みきれないほど缶コーヒーを奢って貰った。気に入られて融通してもらおうという算段だったのだろうが・・・。

しかし一刻も早く積み込んで目的地に向かいたいところを、延々待たせた。場合によっちゃ12時間なんてザラ。こっちにはこっちの事情がある。ドライバーはいつ声がかかるか分からず、外に食事に行くことは勿論、トイレも極力控える。アイドリングストップ徹底のおかげで真夏でも冷房は使えない。弁当も腐る。待たせたドライバー達には詫びと冗談のひとつも飛ばした。机の上ではカリカリしていたが、ドライバーには出来るだけ笑顔で接しようと思っていた。嫌な思いをしたまま走られて事故されるのは嫌だった。それにドライバーも消費者のひとり、積んで行って貰う荷を少しでも好きになって欲しかった。

深夜、「延着が確定する」と半分泣きながら訴えられたこともある。「高速代出してくれるんか!」と胸倉摑まれたこともある。早朝、「時間通り来て貰わないと困る!」と遠路はるばるやってきたドライバーを怒鳴りつけたことも数知れず。一度やってきた車を追い返すこともザラ。過労死の現場を目撃したこともある。通路の向こうから歩いてくるドライバーが派手に倒れた。頭から血を流しピクともしない。後で聞くと滅茶苦茶なスケジュールで走っていた、走らされていた。遠方から家族が病院に駆けつけた。思い出しただけで胸が苦しい。

景気が悪くなり、メーカーは物流費用に目をつけた。効率化という名の下に、極端なダンピングを行う。メーカーだけでなく大手小売も外食産業も、不要在庫の抱え込みを減らすべくジャストインタイムを敷く。生鮮品はセリに間に合わなければアウトである。様々な荷が、到着すると同時に仕分けされ右から左へ流れてゆく。停滞は時間とスペース、カネのロスだ。
規制緩和による運送会社の増加、仕事の奪い合い、運賃競争、排ガス規制、原油の高騰etc.・・・運送会社を取り巻く現状はキビシイ。

三菱ふそうの不祥事がある。せめて安心してハンドルを握ってもらいたい。
尼崎の列車事故がある。1分1秒に追われた結果、大きなものを失うこともある。

欲しい時に欲しいものが手に入る。素晴らしいことだ。潜在的な需要を喚起し、無駄を抑え、大きくビジネスも飛躍する。乾いた雑巾を絞って絞って絞りぬく。しかしその陰で、たくさんの人の様々な豊かさが損なわれているように思えてならない。(公金については、ある面は絞りに絞って欲しいが・・・)
過剰な欲望は、めぐりめぐって自分の首を絞める。ここ6年、この国では毎日100人近く実際に自らの首を絞めている・・・。

市場の失敗を是正する気など毛頭なく、経団連のいいように法改正する政治など政治と言えるのか?今の私ではあんまりこういうことは言いたくないのだが、変質者山拓がしゃあしゃあとテレビに出ているのを見てムカついたので言ってしまう。
自殺者数が増加していることについて聞かれ、「どういう事情かわからないが、あまり悲観的に思わないで、がんばっていただきたい。理由はなかなかわからない。これだという特効薬がないので困っている」なぞとホザク馬鹿タレがこんなに長く総理やってしまうのは、やっぱり異常だろ。

深夜の道路、何台ものトラックとすれ違う。気をつけて、と胸の中で呟くのが習慣になっている。


今宵のYouTubeは、サンボマスターで『美しき人間の日々』。ではまた明日。

by uts_home | 2009-07-17 08:20 | コラム
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