人気ブログランキング | 話題のタグを見る
プロジェクト リンク
EQT
MEDIA

BBS (参加メンバー限定)

趣旨説明
【Under the Sunってなに?】

【あなたもUnder the Sunに参加しませんか】

参加してくださる方は、上の「Under the Sunってなに?(趣旨説明)」の記事に参加表明のコメントを入れるか、あるいは参加表明エントリをTBしてください。

メールはこちらに
uts_home@excite.co.jp




プロジェクト参加メンバー
    現在119名

underground railroad
マイナス思考
希望をもちたい
ポラリス-ある日本共産党支部のブログ
にほん民族解放戦線^o^
鳥居正宏のときどきLOGOS
kimera25
ちろの はねっかえりブログ
どうする日本 北欧の福祉を日本へ
本当のことが知りたい!そして日本の未来を語りたい
プレカリアートのなく頃
お玉おばさんでもわかる 政治のお話
社会民主主義者の声
poppoのブログ
競艇場から見た風景
花園はここにありました!
Saudadeな日々
PAGES D'ECRITURE
護憲+グループ・ごまめのブログ
そいつは帽子だ!
Meditations-現代の自省録。 現代人への金言集。
ricanikanmuri
老人党リアルグループ「護憲+」ブログ
音楽写真。音楽映像。photographer / Kaz tanaka
真silkroad?
ツァラトゥストラはこう言っている?
非国民通信
日本国憲法万歳
オヤバカ男の言いたい放題
津久井進の弁護士ノート
穴に向かって叫ぶ
風を変えよう
ICCで「人間の安全保障」
どこへ行く、日本。
関係性
tamyレポート
九条を考える
青山はここにありました~社会批判がてんこ盛り!!
星月夜
Lonesome-happy-days
高野 善道のブログ雑記帳
作図屋の独り言
アッテンボローの雑記帳
弱い文明。
そういちの平庵( ゚ ρ ゚ )ボーーーー
映画と出会う・世界が変わる
気まぐれな日々
楽我記画像メッセ
大津留公彦のブログ
正しい人のままで死なせてください。
アルバイシンの丘
多文化・多民族・多国籍社会で「人として」
★平和と健康★守ろう生かそう憲法9条25条
dr.stoneflyの戯れ言
観劇レビュー&旅行記と日記
Tomorrow is Another Happy
萌え萌え研究日誌
NHK独立運動
f t v 部炉具 -言葉の装い-
Some Kind of Wonderful
嗚呼、負け犬の遠吠え日記
おにぎり的生活
川辺より
一滴の水
ペガサス・ブログ版
闘うリベラルのチャンネル
労働相談・JMIU博多協議会
日本国憲法擁護連合
ミクロネシアの小さな島・ヤップより
徒然気儘な綴方帳
エクソダス2005《脱米救国》国民運動
TONYの”あなたとJAZZとカクテルと・・・”
ヲシュレッター宣言
愚樵空論
あきおの日記
こんな日は、虹が出るんだ
真実のステートメント
とむ丸の夢
医療制度改革批判と社会保障と憲法
憧れの風
after 911
S氏の時事問題
妄想to悪口
カナダ de 日本語
考えてみよう
doll and peace
正直正太夫の時評
非国際人養成講座
Lovely Lovely
へっぶしんのニュースや日記
土佐高知の雑記帳
Cherchez la Cinemanie!!( 事件の裏に映画バカ有)
気韻頭日記
友だち一万人!
寝言日記
雑談日記(徒然なるままに、。)
反戦な家づくり
BLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」
北京でライフォ(≠2nd)!
Jovanniの"雨ニモマケズ"
かわうそ実記
世相春秋
独裁制をぶっこわそう!今こそ良識を持つ人は日本の民主化のために勇気を持って発言しよう
そぞろ日記
逍遥録 −衒学城奇譚−
小泉内閣の支持率が一桁台になるまで
華氏451度
はじめの一歩
再出発日記
Watermark
吾輩は猫である
BLOG BLUES
Les Chemins De La Liberte'
A tree at ease
tsurezure-diary-
晴耕雨読
toxandriaの日記
玄耕庵日乗
T.N.君の日記
以前の記事
最新のトラックバック
夏草の詩~ウォーキング・マン~
夏草の揺れる埃っぽい線路脇の小路を
おまえはいつまで歩き続けるんだい?
ひとりうつむいてあてどなく歩き続けるおまえは
まるでシシューポスになったかのような気分で
この真夏の照りつける陽射しを恨めしく思っているのかもしれない

おまえにはいくらだって足を止めるチャンスがあったし
涼しい木陰に身を横たえることもできた
沢に下りて冷たい清水で喉を潤すことも
ひょっとしたら通りすがりの貧しい村の娘と甘い夜を過ごすこともできたかもしれない

おまえはいつまで歩き続けるんだい?
カリカリに焼いたベーコンにマスタードをたっぷり塗った朝食に見向きもせず
鼻先をかすめるキューバ産の上等な葉巻の甘い香りに目を瞑り
新鮮な魚の血の色をした心浮き立たせるワインを拒絶して

いたずらに森の妖精に関する知識だけをつめこんだおまえのあたまは
この世の中じゃなんの役にも立ちゃしない
おまえに必要なのはチェーンソーとノミと腕のいい師匠だと
口うるさく言っていた年老いた母親を捨てて おまえは歩き出してしまった

おまえはいつまで歩き続けるんだい?
もうこの国の森はしらみつぶしに歩いただろう?
幾日も幾日も森の中を彷徨って 月の光の射さない森の中で目をこらして
でもいくら歩いたって いくら祈ったって 妖精なんか見つかりはしなかっただろう?

おまえもいつまでも若くはないし この国の森も次々と砂漠になってゆく
おまえのことは誰も知らないし おまえも誰のことも知らない
おまえはカネの稼ぎ方を知らないし 妖精の存在を証明する仕方さえ知らない
じゃあ一体おまえはなにを知っているというんだ?

わからないから歩いているのか 歩いているからわからないのか
少なくともおまえは女の肌のなめらかさを知るべきだったし
焼きたての香ばしいパンの匂いを嗅ぐべきだったし
妖精ではなく人間に興味を持つべきだった この愚かで愛らしい存在について思索するべきだった

もうおまえも知っているはずだ
この線路脇の小路をいくら歩いたところで おまえの目指すべき森は存在しないと
でもおまえには歩みを止める勇気がない 遮二無二女の元へ駆け寄る勇気がない
言葉をもたないおまえは まるでその地べたを這う蟻のように 黙って歩き続ける以外に術がない

おまえはもう心のどこかで この孤独な救いようのないウォーキングの終わりを待ちわびている
唐突にそれが終わってくれることを 妖精をその目で見ることよりも欲している
空も雲も太陽もおまえに語りかけることはない
ただおまえをじりじりと焦がし 人気のない小路におまえの小さな影を作るだけである

遠くで列車の汽笛が聞こえる
でもおまえはそれに乗り込むことをしないだろう
おまえはまた影を引きずって歩き出す
ただ夏草が風に揺れている


もしこの国の妖精の弔いをすることがあるならば
おまえにはその司祭を務める資格はあると思うが
そんな機会が訪れることはないだろう
この国の人間は誰も妖精になど興味はない



by uts_home | 2010-08-04 15:34 | コラム
<< この世界を、愛せるか、どうか 詮無い呟き(玄耕庵日乗) >>
トップ

プロジェクト ホーム
by uts_home