【現実世界との融合を目指して――あるいは回帰?】
「今の世の中の動き、何かオカシイ。もっと気持ちよく笑いたい……」
そう思って、ボクらはこの「Under the Tun」に寄り集まってきました。
幸いにも、この1年で小なりとは云え、ずいぶん多くの人々の眼に留まり、情報の集積、発信の役をになってきたように感じます。
ですが……ボクは時々考えます。
ネットの世界は楽しい。無限の電脳の海を逍遥するのは楽しい。
誰も自分を知らない、ゆめまぼろしの架空世界で、ボクらは何にでもなれます。
だから自分の言葉に、何か強い力があるかのように思ってしまう時もあります。
しかしネットの中で、自分たちの言葉が通じる場だけで論じていても、ソレはただの自己満足ではないでしょうか?
政治や社会の問題に関心のあるヒト同士が、互いの意見や情報を交し合っても、それは内的な発展ではあっても、拡大はしていきません。
そんなコトガラに関心のないヒトは、世界にいっぱいいます。ネットをしないヒトも多い。
あるいは、関心はあるが深く突き詰める機会がなかったり、テレビなどの限定された情報しか入手できないヒトもいます。
いわゆるミギもヒダリも、そんなヒトたちを見下して、云います。
「国民は騙されている」「流されている」「洗脳されている」「コイツらは何て愚かなんだろう……」
だから――
アンタらには見えない、世の中のホントの仕組みをわかっている自分たちの言葉を聞け――と。
……だれも聞きゃしねぇ。
電脳世界の住人は嘆く。
オレたちの言葉が理解できないなんて、大衆は何てオロカなのだ。お前たちは間違っている。お前たちなんか相手にはしたくないと。
大衆と離れた場所から叫ぶ、いわゆる少数のミギやヒダリの言葉が、大衆に共鳴しないのは当たり前のコトなのです。
自分たちの言葉でしか、語っていないのですから。
でもボクらがボクらの言葉を、ホントに聞いてもらいたいのは、そんなヒトたちじゃないだろうか?
そんなヒトたちに知ってもらってこそ、意味があるんじゃないだろうか?
もちろん、ボクが書いてるようなコトはそんな大層なモノじゃない。
世界を変革させるような、言葉の力はありません。
ボクらは“ヒト”です。こけつまろびつ、這うようにしてその日その日を、一瞬一瞬を生きている、ただの“ヒト”です。
ましてや、すべてを看透す天眼を持つ神人でも、スゥパァマンではありません。
社会のすべてを識るコトなんて、できやしない。
ただの“ヒト”です。
ボクらは、世界中のほとんどすべての人間と等しく、特別なんかじゃない。
だからこそ、ボクの言葉で、どこかの誰かがちょっとだけ考えるコトがあったら?
そこでさらに考える。
ボクがこの四角い画面の前にどっかりと座ってふんぞり返って、ボクの言葉を聞きにきてくれるヒトを待っていたって、やってこないヒトは、未来永劫やってきません。
言葉が届かなかったら、何もならない。
封印された図書館に、いかにすばらしい書物があっても、それは死蔵です。
ソレと同じで、どんな言葉も届かなかったら、何の価値もありません。
言葉をみずから、この電脳世界の中に封じてはいけません。
電脳の世界の中にいても、ボクらは決して現実世界からかけ離れてはいけないのです。
だから――ボクらの方から現実世界へ出よう。融合し、あるいは回帰しよう。
悪法に反対して、何万もの署名が集まる。国会議事堂前に集まって、抗議行動をする。
実際、そういった実行があります。いずれも立派な行動です。
しかし残念ながら、メディアはソレを流さない。国民の多くがそのコトを知らない。
中途半端に情報が流出しているため、そういった行動は既得権益の一部の受益者が、おのれの利益のために抗議しているだけのように受け止められかねません。
インパクトはありますが、負担が大きく、受け取る側も限定されてしまいます。
―― ならば、もっと手軽で、できるだけ多くのヒトたちの眼に留まるコトってないだろうか?
たとえば――ボクの住んでる県の地方紙は、毎週1回、見開きで書評のペェジがあります。
大体はプロのライタァが書いた評価ですが、読者のお奨め本のコォナァが、小っこいんですがあります。
読んでよかったと思った本、そんなトコロで紹介してみる。
もちろん変なのはダメ。西尾幹二氏の『「狂気の首相」で日本は大丈夫か?』なんてギスギスしたタイトルじゃ、読者は眉をひそめるよ。
新聞を読むのは、ネットユゥザじゃなくって【⊂二二二(^ω^)二二二つ 】←とか知らない爺ちゃんや婆ちゃんたちだって思わなきゃ。小学生や中学生だって思わなきゃ。
世の中の仕組みってさ、こんなだよ。
テレビであんなコト云ってるけど、ホントはこーゆーコトじゃないかな?
こんな意見もあるよ――ってカンジの本ってあるよね。
あ、コレいいなぁ~、こんな本読んだら、みんなきっと「あ、なるほどね~」って思ってくれるような本。
お奨めを読んで「あ、こんな本読んでみたいなぁ」って思うような本、あるよね?
そんな本を紹介してみる。
新聞じゃなくたっていい。雑誌にもそんなコォナァある。
既存のメディアに、図々しく乗っかったっていいじゃないか。
おまけにたいてい、図書券なんかくれちゃうから、一石二鳥。
どうだろうか?
ええと……誰ですか。エラそうなコト云ったワリには、たいしたコトないとか思ったヒト。
でもね、考えたらコレが今、自分ができる小さなヒトツ。後のフタツやミッツは、誰か考えて。
いいじゃないですか、しょせん器に見合った小さいコトしかできませんよ、えぇ、できませんともさッ!
ホンット、小せぇオトコだよな~
ま、いっか。今年もよろしく。
岡本綺堂を読みつつ……